どうやったら美味しい料理が作れるようになるのか?
昨晩、インターン生の訪問に辻調理師専門学校のガストロノミー先生がお越しになられていた。
ガストロノミーの語源は、胃袋の学問。先生は美味しいの専門家だ。
先生と会食させていただける機会があり、色々な話を聞かせていただいた。
そして、先生は美味しい料理を作るための一冊の本を僕にくれた。
本に実際このように書いてあった訳ではないけど、簡略して僕の解釈で伝えると、「自分のために作る料理と、誰かのために作る料理の何が違うかを考えるとその人に合った美味しい料理が作れるようになるよ。」と、そんな風に解釈した。
そして、先生は翌朝早くに僕達に一杯のネルドリップのコーヒーを淹れてくれた。
とても深煎りの豆を使って75度のお湯で時間をかけていれたコーヒーだ。
初めて飲んだ味だ。驚くほどまろやかで、香りも甘味も全く今まで飲んだものとは違う全く別物だった。極めて美味しい。
「最近、浅煎りの豆が流行り深煎りは古いコーヒーのイメージがありますが、これは単なる深煎りではないんです」
40年以上料理の世界で生きた、料理の歴史を知っている先生だからこそ出せる洗練された温故知新の製法。
今度、先生に東京の美味しいお店を紹介してもらう約束をした。いつかそのレポートもブログに書こうと思っている。
美味しいを骨の髄まで極めた人の、元々美味しくないはずの苦いだけのコーヒーという黒い飲み物を、ここまで美味しくさせているのは何かという研究結果を僕なりに発表したいと思った。